通う道
2014.2.24
事務所から歩いて行ける距離にパン屋さんが3つある。
今日の昼は一番近くのお店のパンを食べたい気分だったので買いに行ったら定休日だった。
仕方がないので、別のパン屋さんに行こうか、もっと近くのコンビニなんかへ何か買いに行こうか歩きながら考える。
やっぱりパンが食べたい と思い、寺町の進々堂へ行くことにする。
外は寒さが少し緩み、春はそう遠くない感じがする。
トングとトレーを持ってたくさんの種類のパンを流し見していき、二つ決める。
レジでお金を払うときに、そこに小さな冊子が置かれているのに気づく。
いしいしんじさんの本だった。
クリーム色の表紙には「毎日のパン」と書かれていて手に取って少しだけページを繰る。
この寺町の進々堂は、実は何年か前に取材でいしいさんの撮影をさせて頂いたときに
インタビューを行った場所だった。
まだまだ撮影の仕事を始めたばかりの頃で、ほとんど初めてお仕事としてポートレートを撮影したのだった。
デジカメも持っていなくて、一番慣れているフィルムのニコンで撮った。
嬉しくて、持って帰ってパンを食べながら少し読む。
すぐに、引きずり込まれるように、本の中に描かれる景色や現れる人々の胸中を垣間みる。
読む手を一旦休めて仕事を再開する。そして、これを書いている今はもう夜中だけれど
今さっき仕事が終わって小説も読み終える。
今日進々堂にいった私、でかした。