22週6日目 2
2015.12.5
人間ドックを受けたことと、妊娠したことでわたしの体は全然わたしの意思と無関係に働いているんだなと実感することが多い年だった。
わたしの心臓の形は少し回転して傾いているとかで、心電図で読み取りづらく、人間ドックの結果では「死ぬのか?」とびっくりするようなスコアをたたき出していた。
痛みや何の自覚症状もないから、自分の体の中のことを感じ取ることはむずかしい。
舵をとれない船に乗ったものの偶然今までアクシデントがなかっただけで、自分が思うままに自分の体を操縦できていたわけではなかったんだ、と思った。
わたしの体はわたしのものではない。命が続いていることも偶然なんだなと感じるようになった。
妊娠初期の頃、子宮内の出血がわかった時にも自分では感じることができないうちに起きていた体の中の出来事にショックを受けた。
普通に生活していたのに自分の手の届かないところを自ら傷つけ、赤子にまで影響を及ぼしていたなんて、と、どう行動したらよいのか分からず、目で見ることも手応えも感じられなくてそのことがとても怖かった。
今だって、子宮頸管が短めだとお医者さんは言っていたけれど、それは知らず知らずのうちにそうなっている。
この、自分の体ではあるけれど自分では知覚できないことがある、という事実は自分を捉え直すとても面白いきっかけだ。わたしの体はどうやらわたしの心とぴったり寄り添っている訳ではないらしい。
健康体であったって自分の体は思い通りになんて働いてくれない、与えられたものなんだと思う。