視界に入る他人の旅

2015.5.27

学大へ、撮影に向かう。

新幹線の1両目、1番はしっこの席で大荷物を収納して私もシートに落ち着く。
先に乗っていたとなりの女性は、きれいなワンピースと小さなバッグという軽やかな大人の女性的武装で、膝の上には小説とスマホだけという大人の休日的空気を漂わせていた。
隣りにやって来た、動きやすく汚れてもよい服装および雑多な大荷物の闖入者は彼女の美しい移動時間をブチ壊してしまったんだと思う。2人掛けだったし。
闖入者的には申し訳ないからせめて静かに通路側に身を寄せておきます…とおとなしくしてたんだけど名古屋で3列シートに移動されてしまった。
申し訳ないやらちょっと悲しいやら。まあそりゃそうだよね…。
撮影前に心に引っかかりを持って約二時間を過ごすのか…、女性が移動した席は通路を挟んですぐ真横だ。……あんな、あんな小さい荷物でどこから来てどこへ行くんだろう大人の女性は。。それも実は引っかかっている。
何も解決しないまま下車。

5月3度目の東京。今回は展示を見たり友達に会ったりする時間はなくて、真面目に撮って片付ける間もなくバタバタと帰る。
バタバタしながら自分が運んでいる荷物の多さと重さを冷静に観察してつくづく力持ちだなあと思う。
撮影用に全身紺色だったので、帰りに御所のヨコの暗くて狭い道をいつも以上に緊張しながら歩く。
キャリーと手提げと三脚でヨコ幅が大人1.5倍に膨れた真っ黒いかたまりに仕上がっている自分。
くそう、烏丸と河原町の距離だけどタクシー乗りたい!でも何かまだ余力があるし歩くか~、
いやとりあえずさぶろうくんに電話してみよう。ああ、そうですかもうベッドの中かー。。
期待してた訳じゃないよー、うん力持ちだし。という訳でタクシー代けちって歩いて帰る。