具体的に試みを
2014.12.20
体の中にはとても遠い場所がある
パーソナリティー、その人の人柄や人格、本性、の在りどころを写すための試み。
その人自身にも分からない内側に潜んでいるものがあるとして、
それが持つ引力みたいなものに引っ張られるようにその人をもっと知りたくなる。
できれば写真で残したいと思う。
しかし、いつもカメラを向けた瞬間には、無防備にひょこっと現れていたそれは
もう逃げてしまって姿を隠してしまっている。
カーテンから少しだけ顔をのぞかせて、目が合うとぱっと隠れてしまうこどものように。
それを導き出すために、インタビューをしたり、その人のための動作、仕草、シチュエーションを考える。スケッチに書き起こして試みにやってみるためのプランをいくつか練る。
そして、あるパントマイムを行ってもらう。
そうしたら、そのパーソナリティーだか本性だかが、
自由に生まれでてくるところを生け捕りにできるのではないかと思う。
体の中にはとても遠い場所があり、そこにはその人を作る原材料になる
フィジカルなもの(血や肉や骨や細胞)・感情・思考が息づいている。
そして、その人がその人である以前の体の記憶も。
その人の根源を知るためには、皮膚を開かなくてはならない。
窓の外からカーテンをめくって部屋の中をのぞかせてもらうように。
ステージの幕の隙間からまだ準備中の内側をのぞいてしまうように。
しかし、皮膚を開いたときに、果たしてその人はその人のままでいられるのだろうか?
何が見つかるのだろうか。