新宿ー恵比寿ー六本木ー恵比寿ー新宿の日

2012.7.12

早朝、東京駅に到着する。新宿に移動する。
駅の中のコーヒーを飲めるところでチョコクロワッサン、ウインナーが入ったクロワッサン、
カフェラテ。読書。何となく予定を決める。
8時くらいに村中さんから連絡がある、カフェでそのまま合流して喋る。
喋りながら眠ってしまいそうな村中さん。
そのまま各々眠ったり本を読んだりして2時間くらい過ごして解散。
私はヨドバシへフィルムを買いに行く。
雨足が強くなりはじめ、5階の手洗いの空きっぱなしの窓からバンバン雨が入っている。
床には排水溝方面に小川ができている。
恵比寿、都写美へ「照度、あめつち、影を見る」を見に行く。
映像の部屋、誰も動かない。わたしも動かずループするまでしっかりみてしまう。
お昼の約束に向かう、村中さんからナディフの鈴木さんを紹介してもらう。
黒髪と黒目がきれいなよい声の人。
ちかくのスパゲティーの店に連れて行ってもらう。
初対面だけどやっさんというつながりがあり、なんだか安心する。
お店が混んでいる、平日の仕事の人たち。3人それぞれ食べたい物をとって、私はシソとアサリのにする、醤油味。
ここでまた撮る写真と本人のギャップに意外と言われる。そうかな。

ナディフアパートに移動する。色々と物色、よい本がたくさん。
梅田哲也さんの図録があり、けんちゃんデザインかと思うとこんな遠くで会えた気がして嬉しい。
MEM林ナツミさんの展示、ギャラリーの中でご本人がインタビューを受けている。
声に何かが満ちている。
G/Pで横田さんたちのグループ展。初めて見る赤石さんと言う人のブックがかなりいい。
基礎体力高い感じですごいと思う。
ご本人っぽいひとがいるけど緊張するので話しかけないでナディフに戻る。
ラレーが置いてある、ラレーいいな。鈴木さんに挨拶して、村中さんとナディフを出る。
村中さんをパチッと撮らせてもらう。なんかもう笑顔がとろんとしている。
スダチをふたつもらってハグしてまたねと別れる。村中さんは、まえに京都で飲んだ時も両手を伸ばしてくれた。
可愛い、嬉しい、いつも温度の高い女性。

普後均さんのON THE CIRCLEを見にAKAAKAへ。ご本人がいる。少し写真についてお話が出来る。なんてついているんだろう。。
おうちの近所の草はらみたいなところに貯水槽があり
その上に丸いコンクリートの蓋がかぶさっていてそこが舞台になっている写真群。モノクロ。
バレリーナの少女と大人たち、長方形の木箱、制服姿で卒業証書をもってる少年たち、雪。
円形の蓋のうえ季節がうつり変わっていくのを見るよう。
能弁な写真、私よりもいくつも上の世代の人の力強さを感じる。
16時半が近づく、焦りながら退散。

大森さんから連絡をもらってしまう。メールを作っている最中に、間に合わず先手をとられてしまい焦る。
恵比寿に行かれるそうなのでそちらで会うことに。
乃木坂からメトロ、微妙に時間がかかる。じりじり。
霞ヶ関という駅名は、埼京線を思い出す。高3の夏休み、画塾に通った2週間は埼京線と中央線を寝ながら乗り降りできていた。
倫子さんの展示について、モヤモヤ思う。はやく言葉にしたいけどあとでもう一回見に行かないとと思う。
えびす様の像の前で待ち合わせ、うろうろ、お仕事を終えた大森さんがカメラバッグを持っている。
コーヒーを飲みに移動、店の外のベンチで往来を眺めながらカフェオレを飲む。
やっと本を渡せた。緊張する、動きが怪しくなってしまうし、何と言って渡したものか頭の中が白くなる。
チケットを譲って頂いた明日のコンサートについて色々聞く。
とても楽しみにされていたそうなので、聴きこぼさないように楽しもうと心する。
今日見てきた色んな展示についても思ったことを心のままに話していると、”言葉にするのがはやいね”と言われる。
本当は熟してから言葉にしたいけど、今日会ったら言ってしまうのだ、私というやつは。

YUKIのライブの話、10万人の前で歌ってるんだもの、どこか捧げるようだったよという言葉にぞくっとする。
目の前を色んな人が通る。眺める。お店の人とチラッと交わす。
可愛い色合いのタクシーが止まったり、居酒屋の呼び込みのバイトのきれいなお姉さんが通るのを見逃さなかったり。
きれいな人ってなかなかいないよね、と言う。タバコの話をしたり。
時間が過ぎる、暮れてきたので席を立つ駅前までまた歩く。
私は、あの展覧会は京都でも開催してもらいたいなと思う。そう伝える。
真夜中に載っている数枚の写真とそのタイトルを初めて見た時に、わたしは本屋で撃ち抜かれていた。
ハグして別れる、あれ今日2回目?とハッとする。

新宿へ鈴木さんと河野さんに会いに行く前に都写美に戻る。
今度はプリントを特によく見る、4×5のあめつち。
また映像の部屋に戻る。さっきより人が増えてぎゅうっとしている。みんな閉館前なのに動かない。
あの映像は、鑑賞者がみんな一瞬を見逃さないように一生懸命追うから、
後ろからみていると頭がぴょこぴょこ動いている。
例えば、夕焼けを眺めている時に太陽が西の地平すれすれまできて
あとちょっと!と思っていたら、東から昇る月に気を取られ
その隙に太陽はもう半分ぐらい地面に隠れてしまい
美しい夕焼けを見逃すまいとしながら、あっ 月もきれい!と板挟みになってるみたいな感じだなあと、超個人的にそんな尊い気持ちで
胸の中をいっぱいにする。

約束の時間が迫って、山手線で新宿へ。
相変わらず、河野さんは仕事帰りのはずなのになぜか手ぶらだ。
鈴木さんがくる前に店を探しに行く、イカセンターというナイスなネーミングのお店に決定、箸置きがイカ。可愛い。
明後日にSPACE CADETの打ち上げがあるのかー…、と羨ましく思いながら
3人で食べきれないほど頼んで、ひたすらに食べて飲む。兄のような人たち。懐いてしまう。

今日見た展示が、頭の中でずっと機が熟すのを待っている。
まだ名前のついていない、納める器が決まっていない、新しい体験。
水枕の中で形をとどめることのない水のことを思い描く。

またハグして別れる、あれ3回目?
私は日本人なんだなと感じる。